住宅を購入するということは
安くても数百万円、一般的には数千万円のお金が必要です。
お金が無限にあれば
好きな場所で好きな間取りで
好きな仕様の住宅に住むことができます。
ですが
「理想のためならいくらでも払うぜ!」
と言える方はまずいないでしょう。
そこで考えなければいけないのは
「いくらまで住宅にお金をかけるか?」
という点です。
安心できる「返済額」はいくら?
銀行の返済比率(借入上限)で計算すると
年収の30%前後ぐらいまでは借入が可能です。
金利が0.6%、返済期間35年で計算すると
年収400万円→3786万円(月々約10万円)
年収600万円→5679万円(月々約15万円)
年収800万円→7572万円(月々約20万円)
となります。
この年収は税込年収(額面)です。
手取り金額(自由に使えるお金)は
もっと減ることになります。
税金や年金、社会保険などで
税込年収の20%が引かれると
返済比率はもっと上がります。
年収400万円の場合、手取りは320万円。
ボーナスを考慮しないと
毎月の手取り額は約26万円です。
その中から住宅に10万円を使うというのは
恐らくほとんどの方が高すぎると思うでしょう。
(私も高いと思います)
それではどれぐらいだったら
安心なのでしょうか?
この部分は「給料の〇〇%」と
決めるのは難しいです。
例えば
奥さんが正社員で働いているか
子供がいるのかいないのか
1人なのか2人なのか
子供が通う学校は公立なのか私立なのか
外食に行くのか行かないのか
勤務先までどのように行くか
退職金があるか
などは各家庭で違います。
なのでこの部分は各ご家庭で話し合ってもらうしかありません。
個人的な意見を言うと
高い家を購入=人生の幸福度が高くなる
ということはないと思います。
高い家を購入して
月々の返済に追われるようでは本末転倒です。
それであれば家はほどほどで
家以外のこと(旅行だったり外食だったり)
を充実させる方が幸福度は高いと思います。
ハウスメーカーで建てる注文住宅は
私だって良いと思います。
建築士さんが設計した住宅も
こだわりがあって素晴らしいと思います。
ただ不動産業者としては
無理をしてお金を払う意味をあまり感じません。
(お金に余裕があれば問題ありませんが)
注文住宅にこだわり
土地の安い地域に行き
通勤に1時間以上かけるとか
利便性の悪い地域に引っ越すとか
私には考えられません。
誤解を恐れずに言うと
家なんて数十年したら価値は0円です。
これは建売だって注文住宅だって同じです。
どうせ0円になるのであれば
そこまでこだわる必要もないのかなぁ
と感じたりもします。
こういった視点で見ると
建売も悪くないですよ。
豪華な設備はありませんが
何しろ価格が手ごろ。
立地を考えても
土地を購入するより
良い場所を検討できる可能性が上がります。
色々な価値観があるし
好みはそれぞれなので
「絶対に注文住宅だ!」
という考えを否定するつもりはありませんが
色々な視点から物事を考えることも大事かなぁと。