住宅を購入するお客さんの
ほとんどが住宅ローンを利用します。
そこでいつも質問されるのが
「どういう風に借りれば良いですか?」
です。
一番、お得になるのは
少ない金額を短い期間、安い金利で借りることです。
まぁこれは当然ですし
誰でもわかることですね。
とはいえ出せる自己資金にも限界があるし
返済期間を短くすると月々の返済額が上がります。
金利も変動金利が一番安いですが
将来的な金利上昇のリスクがあります。
金利上昇についての記事もあるので
こちらをご参考下さい。
↓
それ以外で最近、多い相談は
ご夫婦が共働きの世帯です。
ご夫婦それぞれに所得があるため
それぞれで住宅ローン控除を利用したい
というお客さんです。
住宅ローン控除は年末時点の借入残高の1%が
戻ってきます。
3,000万円の残高であれば
30万円戻ってくる計算にはなります。
ただ払った分しか戻ってこないので
30万円全額を戻すことは難しいです。
年収が560万円の方で
源泉徴収額は約18万円
30万円-18万円=12万円の部分は
市民税からも還付可能ですが
市民税からの還付上限は
13万円ぐらいです。
上記の例で考えると
物件価格が3,500万円になると
計算上は還付できるのに
戻せない税金が発生します。
なのでご夫婦で仕事をしている場合は
奥様分の税金からの還付を受けると
最大限の還付が可能になります。
この場合、考えられる方法は2つです。
・ペアローンでの借入
・連帯債務での借入
少しややこしい部分なので個別に説明をしていきます。
ペアローンでの借入
ご主人様、奥様が別々で借入を行います。
例えば物件価格が3,000万円であれば
ご主人様:2,000万円
奥様:1,000万円
という借入が可能です。
それぞれが借入を行うので
ご主人様、奥様ともに
住宅ローン控除の利用が可能です。
物件の持分はご主人様、奥様の連名となり
支払額に応じて持分を登記します。
上記の例だと
ご主人様:2/3
奥様:1/3
団信はそれぞれの借入分となるので
万が一、ご主人様がお亡くなり等になった場合は
ご主人様分のローンだけがなくなります。
住宅ローンが0円にならないというのは
少しデメリットとなります。
また借入自体は2つなので
事務手数料等の費用が2つ分、必要になります。
連帯債務での借入
借入自体はご主人様or奥様だけですが
ローンの負担割合を決めておけば
お二人での住宅ローン控除が利用できます。
(それぞれが支払う分の持分を登記する)
ペアローンと違いローン自体は1つなので
事務手数料等は1つ分となります。
銀行によっては取扱がなかったり
主債務者しか団信に加入できないことが多いです。
(金利に+0.3%とかでお二人とも団信に加入できる銀行もあります)
結局、どっちがいいの?
単純に住宅ローン控除で最大限、税金を還付する
ということが目的であればどちらでも差はありません。
ただご家庭によっては
今後、お子さんが産まれる可能性もあります。
その時は奥様がお仕事をお休みになると思うので
収入が減ります。
収入が減ってしまうと払う税金も減るので
持分割合を1/2にしておくと
最大の還付が受けれなくなることもあります。
現在だと住宅ローン控除は13年間です。
13年の間には色々なことが起きると思います。
そこまで細かく計算しなくても良いかなぁ
というのが私の考えです(笑)