先日、ご案内したお客さんとのやり取りをご紹介します。
お客さんにはそれぞれ条件や生活環境が違いますが
「自分ならどうするかなぁ」という視点を持つことで
住宅購入の経験値が上がります。
という訳で早速、お客さんの状況から
・家族構成はご夫婦+中学生の娘さん+幼稚園の息子さん
・転勤で名古屋に来ている
・現在は賃貸マンションにお住い
・会社からの家賃補助が家賃の半分ぐらいある
このような感じです。
住宅を購入しようと思ったきっかけは
「現在のお住いが手狭なのと
設備が古いので引っ越しをしたい」
とのことでした。
ここまで聞いて私が引っ掛かったのは
・ご実家はご夫婦ともに関東ということ
・転勤で引っ越す可能性もある
・住宅を購入したら家賃補助がなくなる
という点です。
ご夫婦共に縁もゆかりもない名古屋で
住宅を購入する必要があるのか?
将来的に実家に戻る可能性や実家を相続する可能性もあります。
そうなった場合、購入した住宅は売却するか賃貸する必要が出てきます。
実家に戻ることはないというのであれば
購入するというのは悪くはありません。
今後、転勤の可能性が少ないのであれば
名古屋に家を買うことは何ら問題はありません。
ですが今回のお客さんは転勤の可能性がありました。
また転勤の際に単身赴任という選択肢があるか聞いた所、
「下の子供がまだ小さいので単身赴任はできない」
とのことでした。
それであれば転勤になったら
家族全員で引っ越しをするので
購入した家は空き家になります。
この段階で売却するか賃貸に貸せば良いのですが
売却を選択したとしたらほぼ間違いなく売却損が出ます。
賃貸にすれば少なからず利益は出ますが
空室のリスクなどを考えなければいけません。
検討している物件は築年数が40年以上だったので
賃貸での需要は少ないです。
家賃補助がなくなる
私が一番、気になったのがこの部分です。
仮に現在の家賃が10万円だったとしても
半分の5万円は会社からの補助があります。
10万円の部屋に5万円で住めているわけです。
普通に考えてめちゃくちゃお得ですよね。
これはサラリーマンの特権だと思います。
であればわざわざ購入しなくても
広い家に引っ越しをすれば良いと思います。
名古屋市内の賃貸物件で15万円であれば
良い物件が借りれます。
会社の規定で家賃の上限などは決まっていると思いますが
いずれにしても買うよりもお得であることには変わりありません。
私だったら買わずに広い賃貸に引っ越す
という訳で私だったら
購入せずに賃貸に住み続けます。
一般市場に出ている物件で
賃貸して儲かる物件、売却して儲かる物件は
本当にごくまれです。
購入して損をする可能性が高いのであれば
わざわざ購入する必要はありません。
(一生、住むことを前提にすると損はしません)
売買をメインにしている営業マンが
こんなことを言うのは間違っているかもしれませんが
買わない方が良いお客さんも実際にいるんです。
特に転勤で住んでいる方で家賃補助が出ているのであれば
そのまま住み続けて貯金をしておいた方が良いと思います。