講義5:住宅探しの手順
物件見学はどこを見ればいいの?
ポータルサイトなどを見て気になる物件があれば
ドンドン見学に行きましょう。
物件を見学するポイントは戸建なのかマンションなのかで違いもあります。
個別の解説は後の講義で行うので
今回は共通して確認しておくポイントを解説します。
●周辺環境
現在の自宅周辺で購入する場合は
既に知っている地域なので問題はないと思いますが
住んだことない地域で購入する場合は
しっかりと確認しておきましょう。
周辺環境の確認は物件周辺を一周してみると良いです。
音や匂いが出る工場などがないかや大きな空き地や畑がないかなども見ておくと良いです。
大きな空き地は将来的にマンションが建設される可能性もあります。
マンションができたことで日当たりに影響が出ることもあります。
以前見学しに行った物件で隣のお庭が荒れ放題だったということもありました。
そのお客さんは虫が苦手なのでその時点でその物件は却下となりました。グーグルマップなどを利用すれば航空写真が見れるのでなんとなくではありますが隣地の雰囲気もわかります。
地域によっては近くにスーパーが少なかったり同じスーパーでも営業時間が異なることもあります。
また幼稚園などが少ない場合や小学校までの距離が遠い場合などもあります。
●駅までの距離や勤務先までの経路
駅までは一度は実際に歩いてみると良いでしょう。
同じ徒歩10分でも信号の数で実際の時間は変わることもあります。
また駅まで坂道をずっと登らないといけない地域もあったりします。
不動産の広告の徒歩〇分は1分80mで計算されています。
信号待ちや坂道などは考慮されていないのでご注意下さい。
駅から自宅の間にコンビニやスーパーなどがあるかなども
見ておくと良いです。
実際に生活が始まった時に不便がないかを確認しておきましょう。
駅まで遠い場合だと近くにバス停があるかどうかや
バスの本数、最終バスが何時なのかを確認すると良いでしょう。
私の実家は徒歩3分程度の所にバス停はありますが
1時間に1本しかバスが来ません。
しかも最終のバスは22時台です。
地下鉄は23時後半までありますが終電に乗ったらバスはありません。
意外と見落としがちなのが夜の雰囲気です。
昼間は明るくても夜になると暗くて不安になるような道もあったりします。
特に戸建が多い住宅地は街灯ぐらいしか明かりがないので
慣れるまでは不安に感じることもあります。
車通勤の方の場合は平日に一度、職場までのルートを確認しておきましょう。
多くの方は土日が休みだと思いますが土日と平日で交通量は大きく変わります。
通勤ラッシュで思ったより通勤に時間が掛かる場合もあります。
●過去の災害履歴や土地の利用履歴
地域によっては大雨の度に浸水する地域もあります。
名古屋地域の場合、東海豪雨で浸水歴がある地域も多数あります。
過去のデータを見ることで将来的なリスクを知っておくと良いでしょう。
市区町村が発行しているハザードマップというのがあるので確認しておきましょう。
土地の利用履歴というのは以前、どのような用途でその土地が利用されていたかです。
一般的に過去に田んぼや池だった地域や埋め立て地などは
土地が軟弱地盤で地震時などに液状化する可能性が高くなります。
土地の利用履歴は「今昔マップ」というシステムを利用すると確認できます。
今昔マップ
↓
http://ktgis.net/kjmapw/index.html
それ以外だと名古屋市の都市計画情報提供サービスやゼンリンの住宅地図なども参考になります。
ゼンリンの住宅地図は図書館に行けば古い年代のものが置いてあります。
●家具の配置などをイメージする
新築戸建のほとんどは室内に家具などが設置されていません。
一見、広いように見えても家具を置くと狭くなることもあります。
今、使っている家具や家電のサイズを測っておき現地でサイズ感を確かめましょう。
場合によっては今、持っている家具が入らなくて買い替えをしないといけなくなります。
室内だけではなく玄関や廊下なども確認しましょう。
お部屋には置けてもお部屋まで搬入できないケースもあります。
特にソファなどの大型家具は搬入が難しいことがあります。
実際に家具や家電、電化製品を配置するイメージを持つことで
間取りのメリット・デメリットを確認することができます。
住宅探しは事前に調べれることはたくさんありますが
それでも現地に行かないとわからないことの方が多いです。
実際に購入する物件は1軒だけですが
見学する物件は何軒でも問題ありません。
私のお客さんは候補の物件の周辺環境を全て自分で見学して合格点がついた物件のみ室内の見学をするという方もいました。